プロフィール

東京生まれ。病弱だったため、幼少の頃より母方の祖父母の住む八尾で育てられた。
祖父は故・若林久義。
「越中おわら節」の胡弓の名手で、特にその個性的で独特な音色で聴く人を唸らせた。

祖父の演奏を子守唄代わりに聴いて育つうちに胡弓に関心を持ち始めたが「女、子供のやるものじゃない」と楽器に触れることすら許されなかった。
小学生の頃、本物の楽器を触らせてもらえないので、鱒寿しの折箱を利用し、画用紙を皮にゴムを弦と見立てた三味線を自作。
その三味線を熱心に弾く姿を見た祖父は根負けし、祖父を師に7歳で三味線を習い始めた。

中学生の頃、郷土民謡クラブを発足させるにあたり、初代部長に任命されたことをきっかけに、同師に15歳で胡弓を学び始めた。
若林流と云われる師独特の奏法を受け継ぎ、現在は「越中おわら節」を中心に後進の指導にも携わっている。
2006年「越中弦奏楽・若林流」を宗流。

約20年前に交通事故に遭い、3ヶ月の入院生活を余儀なくされたが、入院中に胡弓奏者として熟考し、おわら風の盆の町流しを原点に、素直に宇宙に流れる魂の音を表現する媒体でありたい…という思いから「素宇流(そうる)をテーマに演奏活動を展開。
大宇宙の法則に従い、ご縁があり巡り逢ったアーティストとの共演を大切にしている。

2001年10月、後藤剛史(竹笛)、大國徹(バンドネオン他)と亜人亜(ありあ)を結成。2004年10月、「第24回・伝統文化ポーラ賞」受賞。2005年10月より毎年、伊勢神宮神嘗奉祝祭にて御奉納演奏。2010年3月、「第40回・富山新聞芸能賞」受賞。胡弓という楽器の可能性と表現を開拓しつつ、オリジナル曲作りにも精力的に取り組んでいる。